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「学びたい」と声を上げた高校生たち――Mediapartが伝える、フランスの校門封鎖とその背景

「学びたい」と声を上げた高校生たち Mediapartが伝える、フランスの校門封鎖とその背景 壊れた椅子、使えないトイレ、補充されない教員――。2026年秋、フランス各地の高校生たちが校門を封鎖して訴えたのは、日々の学校生活にかかわる切実な要求だった。パリ郊外で始まった行動は各地へ広がり、教員や保護者、大学生も加わっている。 [1] [2] 独立メディアMediapartの一連の報道は、こうした要求を学校の内側から丹念に描き出している。同時に同紙が検証するのは、学ぶ条件の改善を求める若者たちに対し、政府が強硬な警察対応や集会禁止措置で応じている実態だ。生徒たちの生活と要求を取材することで、封鎖や衝突の映像だけでは見えない運動の背景を伝えている。 [2] [3] 本稿は、Mediapartの現地取材・調査記事を中心に、日本の読者向けに整理・再構成したもの。対象は2026年10月5日までの報道に基づき、10月6日の共同抗議行動は当時の予定として記述している。 平等に学ぶ機会を求めて パリの北に隣接するセーヌ=サン=ドニ県、サン=ドニのポール・エリュアール高校では、1クラス35人を超える生徒が、夏には暑く冬には寒い仮設教室で学んでいる。常勤の看護師がおらず、教員や学校生活を支える職員も足りない。生徒は室温が35℃になると語り、職員はネズミの問題や、2025年に屋根の一部が吹き飛びかけて緊急避難を余儀なくされた経験などを指摘する。 [1] [4] 職員の一人が求めるのは、セーヌ=サン=ドニ県の公立校に通う生徒が、パリ中心部の生徒と同じ教育機会を持てることだった。Mediapartに掲載された現地メディアBondy Blogの取材は、施設や人員への不満を、居住地域によって教育条件が左右されてしまう格差への抗議として伝えている。 [4] 封鎖の動きは、校舎の状態が比較的よい地方にも広がった。ノルマンディー地方イヴトーのレイモン・クノー高校は、近年改修されたばかりで、普段は社会運動の少ない学校である。それでも、早朝に通学バスで家を出て、不合理な時間割のために学校で長時間過ごさざるをえなかった生徒たちが封鎖に参加した。 [5] 週に2日、それぞれ4時間の空き時間があると話す生徒もいれば、担当教員の欠勤が続き、代替教員が補充されなかったため、新学...